味覚について

「日本人の味覚は繊細である」

 

こんなこと言っているCMありましたよね。

ほんと思い上がりも甚だしい…(*´з`)

 

ボクは日本人の味覚が特別だとは思っていません。

現代のコンビニ弁当や総菜、

スーパーで売られている何の想いも込められていない、味も香りもない、

工業生産品的な野菜などを食べて育っている私たちは、

むしろ劣っているのではないでしょうか?

 

以前、イタリアへ一緒に行かせてもらったアルケッチャーノの奥田シェフ。

奥田シェフは海の水を舐めると、

どこの日本の港のものか分かるそうです。

 

世界的なソムリエの方や、奥田シェフのような

超人的な味覚の持ち主は確かに存在します。

しかし、ボクも含めて一般人の味覚というものに、

そう大差はありません。

 

大切なことは味のデータベースを増やすということ。

 

「今まで臭くて食べられなかったけど、

北海道で食べたウニは美味しかった」

っていう話しをよく聞きますよね。

(ウチの奥さんもそうです)

 

要は今まで美味しいものを食べたことが無かっただけ。

 

普通ウニには形や色を保つためにミョウバンが使われています。

ミョウバンは硫酸カリウムアルミニウムのことで、

天然の鉱物としても採れるようですが、

売られているものは科学的に作られたものです。

 

肝臓や腎臓に害を及ぼす可能性があるということで、

最近では幼児のアルミニウムの摂取基準が見直されているとも聞きます。

(アルミフリーのベーキングパウダーはミョウバンが入っていない物のことです)

 

化学的なことや医学的なことは、一部の専門家しか分かりません。

売られているものは安心して食べられると思うのが普通です。

 

しかし、ウニの例のように、化学的物質が添加されているものは

美味しくないと感じるのが当たり前なのです。

自然の摂理として、人間(生物)は科学的物質を、

美味しく感じるようにはできていない訳です。

 

人間の味覚は生きていくために重要なセンサーの一つです。

 

危険なものは食べられないように美味しく感じない、

身体が必要と感じている栄養素は美味しく感じるように出来ています。

 

現代社会では企業の過剰な金儲けのためだけに食品が作られ、流通しています。

スナック菓子やカップラーメン、何が入っているか分からないパンやジュース。

本当に美味しいと感じますか?

 

近所のスーパーで売られている野菜や肉、卵の味が

全てだと思い込まないでください。

全国には私たちと同じように感じ、

こだわりを持って野菜を作っている方、

鶏や牛を育てている方がたくさんいます。

 

まずは、食材や料理の情報量を増やし食べてみること。

自分の中で基準やランク付ができると、もっと味覚が広がり、

食べていてよいものなのかの判断ができてくると思います。